5/13 The 4日目。

6時半起床。
不機嫌全開のエレン。
疲れてるは旅行には行けないは、今夜も公演があるはで、ピリピリするのもまあ仕方ない。
朝食はトースト&ピーナツバター。昨日買って来たインスタントコーヒーがめちゃくちゃいい感じ。

一段落してからシャワー。1ドル38のシャンプー&リンスのコストパフォーマンスが良過ぎてビックリ。
パパにキッチンにあるインスリンは誰の?と訊いたら、クラムのだって。
前に来た時クラムはまだ子犬で超元気だったのに、今は糖尿病で失明しちゃって骨と皮だけ。

でもまだあたしのことを覚えてたみたいで、側に寄って来てはくっついてる。
従姉は一晩中咳をして、よく眠れなかったのか、9時半過ぎまで起きて来なかった。
ティファニーがやって来て
「ママが靴下を置いてったと思うんだけど」
「伝言も物もなかったよ」
と伝えると
「まあ、いいや、それよりこれ見てよ、ウエディングケーキの飾りよ、可愛くなーい??」
とシルバーのSを見せた。

ケイシーとティファニーじゃS入ってないじゃん、とか思ったけど、そう言えばケイシーの苗字がSから始まってた。
みんなあたしがケイシーを覚えてないはずがない、って言う。
前三回の時もしょっちゅう家に来てたじゃない、って。
会えば思い出すわよきっと、とも言われた。
でもケイシー、ごめん。
全く覚えてない。
ティファニーの当時の彼氏はブランドンとかジェイコブとか、別の男の子だった。
彼らは毎日ティファニーを送って来ては何時間か過ごしたり、夕食を食べたり、一緒に遊びに行ったりしたから、よく覚えてるし写真もたくさん残ってる。
言うなればケイシーは当時「少年1」みたいな脇役っぽい認識だったんだと思う。
ティファニーとケイシーは用が済んだのか、三分くらいでとっとと帰ってしまった。
濡れた髪をドライヤーで乾かす。
軽いのに馬力のあるドライヤーだ。
そしてバチェラロレットパーティーの準備。
二泊三日分の着替えをパッキング。
ジャズミン曰く、到着したら軽く飲んで寝る、次の日はヴェニスビーチでぶらぶらして夜はクラブに行って飲んで騒いで踊りまくる、最終日は帰って来るだけー、とのことで。
かっこいいシャツかドレスを忘れないでね、と言われたけどそんな物持ってないのだ。適当に服とビーサンを詰める。
誰にあげても良いように持って来た100均和柄アクセサリーがちょうど人数分あったので、持っていくことにする。

留守にするのでエクストラベッドを収納しスーツケースを閉じ、軽く部屋を掃除してエレンに明け渡すことに。
思う存分彼氏とイチャイチャしてくれたまえ。
お腹が空いたので歩いてタコベルへ。
ナチョスベルグランデを持ち帰りで。

タコベルのソースをつかみ取りのよに大量に持ち帰るおばさんを目撃したが、たくさん使うのかな。メニューによるけどファストフードにしては味薄目だしな。
パパに頼まれたマウンテンデューも忘れずGET。
またしてもワンコ達におねだりされつつ、あむあむと食べる。
ワンコに人間の食べ物をやると良くないんだ良くないんだ、と言い聞かせながら、上目遣いを回避する。
食べ終わってうだうだしてると、クラムが粗相を!!
選りにも選ってカーペットの上に。
どーしよどーしよ、パパ助けてー!と対処法を聞きに行くと、吸い取り雑巾を使えばいいのさ、と。
一枚で大きいグラス一杯の水分を吸い取ってくれるらしい。
お湯で戻して(乾燥するとバリバリに硬くなる模様)キツく絞って該当箇所に載せて軽く叩く。
あら不思議。
シミ一つなく吸い取ってくれた。
そんなことをしてるうちに出発の時間。
ティファニーとジェニファーが迎えに来てくれた。
途中大量の氷とビールのパックを買って、待ち合わせ場所のジャズミンの家へ。
12人乗りのバンの周りに女の子がうじゃうじゃいる。
マリッサ、ジュリアナ、エイミー、テラ、ブリトニー、リサ、ジャズミン、ジェニファー、ティファニー、そして従姉とあたし。
総勢11人の珍道中。
最初の質問は「Tシャツ切る?」
着るではなく、切る、である。
せっかく今日の為にジャズミンが爪を真っ黒にしてまで作ってくれたというのに何事ぞ?と思いきや、カスタマイズしてかっこ良くするのよ、だとさ。
遠慮せずにチョキチョキとハサミを入れ、リボンで袖を結ぶ。
ここでサプライズケーキ登場。昼間っからそんな形のケーキにかぶりつかせていいのか。いや、むしろかぶりついていいのか妹よ。
さてさて出発である。
何故か妊婦のマリッサがドライバー。彼女だけお酒を飲まないからか、運転が好きなのか。
しばらくすると助手席のエイミーが大声で騒ぎ始めた。
風で飛んで来た障害者サインをキャッチしたみたい。

ちょっと!!コレでどこにでも駐車出来るわよ!!とな。
本来そんなことしちゃいけないけど、マリッサが妊婦だし、有難く使わせてもらうことに。
行き先を知らないティファニーを皆が騙し始める。
十五時間はかかるだの、中国に行くだの。
それも長くは続かずジャズミンが行き先を発表。
何とティファニーはサンタモニカに行ったことがないんだって。結構近くのベーカーズフィールドに三年くらい住んでたのに。
そして始まるサプライズプレゼント攻撃。
あんな形とかあんな形とかあんな形のものばっかり。

ペニス付フェザーとカーマスートラ本。

ペニスストローでバドライトを飲むジェニファー。
それにしても何でも売ってるんだなぁ。それだけ需要があるってことだよね。
途中二回休憩を挟んで約五時間。
Double Tree by Hiltonというホテルに到着。

参加費がいろいろ込みで100ドルだったので、もっと安っぽいホテルに泊まるのかと思ってたらなかなかどうしてかなり立派。
中に入って安さに納得。
広めのダブルの部屋に11人が雑魚寝をするのでした。
ホントはもう少し高かったらしいんだけど、ジャズミンが「たった一つの部屋に11人分払うのよ、何とかならない??」とかなり交渉したみたい。
だから皆エアマットレスや枕、毛布を持って来てたんだ。てっきり枕が変わると眠れないデリケートさん揃いなのかと思ってたよ。

ってあたしらパパに意味も解らず持たされたマットレスしか持って来てないぞ。
突然部屋の電話が鳴る。
そこはスイートの一室だけど、隣も使うんだったっけ??というホテル側からの確認。
ジャズミンは追加料金の事などを聞き出し、一室の予約なのかスイートの予約なのかあなた方が知らないように私だって知らないわよ、と慎重に応える。
しばらくすると隣室へ繋がる扉が開放された!!
つまりあたし達はベッドルーム、ミーティングルーム、スタディルームの3部屋を手に入れたわけ。
このソファベッド、超快適そう!と騒いでるところ。

ブレストもプレゼンも出来る。やらないけど。

バルコニーまであった。
こうなったらわざわざ一室に全員雑魚寝なんてしなくていい。エアマットレスとソファベッドと本来のベッドを駆使してかなり快適なベッド割がされていく。
そしてスタディルームでまたもや始まるサプライズプレゼントタイム。
白いコルセットだのあり得ない面積であり得ない薄さの下着だの怪しげなクリームだの。

10時も過ぎたと言うのにおもむろに全員が化粧やヘアメイクを始める。
では飲みに行くぞー!ってことで街へ繰り出す。もちろんお揃いのTシャツで。

一軒目のバーで皆で乾杯、と思ったら飲み終わらないうちにあっという間に出る。仕方がないので絡んで来てた変な白いメガネの男の人に「あげるから飲んで」と渡し、出る。
二軒目ちろっと入って飲まないうちに出る。
何だ何だ。
やっぱり感覚が大分違うよな。
ぐるぐる歩いてその辺の人に何回か場所を訊いたりして、三軒目。
このお店はかなり広くて、人は沢山いたけど混み合ってなくていい感じ。
オーダーをしようとするとお客の一人が「誰が結婚するのー?奢るよー」と言うので皆で乗っかる。
実際ティファニーは「Buy me a shot, I'm tying the knot(結婚するから一杯奢って)」と書いてあるバッジをしてたしね。

そして渡される爆弾。何かのグラスに何かのショットグラスを投げ込んで一気飲みするやつ。
甘い薬草のような、養命酒的なで…。
リサが「私、これは飲まないの」とあたしに渡して来たおかげで二杯連続で飲まされた。
強いお酒ではなさそうだったけど、濃い甘を一気は結構涙目だ。
あとは踊ったり踊ったり踊ったり。

2時過ぎにそこを出て、腹減ったよーとインアンドアウトへ。
やっぱり都会の金曜日の夜はどこにでも人がいる。
皆で仲良くハンバーガーを食べる。

評判は聞いてたし初めてだったので味わおうとしたけど、お酒の後で舌が馬鹿になってたよ。わからん。
ポテトに塩が振ってないのは分かったけど、それってあんまり嬉しくないなぁ。
ホテルの部屋に戻ると3時過ぎ。
毛布の件はエクストラを貰って解決。
ティファニーが赤い錠剤をくれたので何だか解らないまま飲む。二日酔いしないらしい。
明日もハードだしということで、とっとと寝たのでありました。